相続税の計算や税率を理解する事で節税に繋げる

相続税の計算

相続税の計算はとても複雑で、一般の人が税額を計算すること自体が困難と言えますが、大まかな計算方法を理解しておくと節税対策を考える事ができます。

相続税の計算方法

相続税を計算方法は、最初に課税対象の財産とその価額を確定させる事からスタートします。対象となる財産は、現金や不動産のほか、骨董品や貴金属、不動産の上に存する権利、著作権や借地権、事業用の債権などが該当し、そこから借金、未払いの税金、事業用の債務などを差し引きます。これらの財産は原則として時価が課税価格となりますが、不動産については固定資産税評価額や路線価等によって算出した相続税評価額が課税価格となります。なお、仏壇や墓、その他日常的に礼拝する財産は社会通念上、非課税とされますので課税対象には含まれません。

課税価格が確定したら、基礎控除額を差し引いて課税総額を算出します。基礎控除額は、法定相続人の数に600万円を乗じた金額に3,000万円を加算した金額を言いますが、注意点として、法定相続人が相続放棄をした場合であっても、放棄をしなかったものとして法定相続人に含まれる点、養子がいる場合は被相続人に実子がいる場合は一人まで、居ない場合は二人までを法定相続人に含める点が挙げられます。なお、課税価格が基礎控除額の範囲内である場合は、相続税は課税されません。

次に課税総額を、民法に規定する法定相続割合によって、それぞれの法定相続人が取得したものと仮定して分割します。分割した課税価格に、その金額に応じた10%から55%の税率を乗じて算出したそれぞれの税額を合計し、その総額を実際に財産を取得した相続人の課税価格に応じて按分して、それぞれの相続人や受遺者が負担する税額を算出します。そして最後に、代襲相続を除く被相続人の一親等以外の相続人の税額に2割を加算し、配偶者の税額軽減や未成年者控除、相次相続控除といった税額控除額を税額から差し引いて納税額を計算します。

これが相続税の大まかな計算方法ですが、節税方法という観点で考えてみると、一番簡単な節税方法は課税価格を減らす事です。例えば、非課税の特例を活用して生前贈与を行ったり、生命保険に加入する事で財産を減らす事も節税効果が高い方法と言えます。また、養子などで法定相続人を増やす事も、基礎控除額や生命保険金等の非課税額を増加させる事に繋がりますので節税に効果的です。

さらに被相続人の宅地のうち一定の要件を満たすものは、その宅地の評価額を50から80%の割合で減額する事ができる特例がありますし、他にも配偶者に財産を集中させる事で、法定相続分または1億6,000万円のいずれか多い方の金額まで非課税とする配偶者の税額軽減を受ける事で節税となります。

このように、相続税の仕組みを理解する事で節税方法を発見する事ができますし、それが他の相続人にとっても節税の恩地を受ける事にもなりますので、被相続人が死亡する前から入念な準備をしておくと良いでしょう。